INFORMATION お知らせ

24.03.22
PCBについて

微量PCB検出変圧器等の取り扱い・管理のご案内

変圧器等の油入電気機器に微量PCBが検出されたことに関連して、2002年7月、経済産業省および環境省から、日本電機工業会および弊社を含む会員企業に原因解明等の調査指示があり、2003年11月、両省に調査結果を報告しました。その内容は、原因の解明および機器や製造年代の特定はできず、1989年以前に製造の電気絶縁油を使用した機器は、微量PCB混入の可能性は否定できないとの結果となりました。
詳細は、当社ホームページの「変圧器等への微量PCB混入の可能性に関する調査結果について」および日本電機工業会のホームページを参照ください。
これらの機器で、PCBの混入が確認された場合には、「廃棄物処理法」に基づいての適切な処置が、また、PCB混入の可能性を完全には否定できないとされる機器については、PCBを含有しないことが確認されるまでの間はPCB廃棄物と同様に適正な処置を行うことが適切であり、機器使用中のお客様における留意事項等について次項以下に記載しますので、ご注意をお願いします。

1. 使用中の機器の取扱いについて

現在使用中の機器は、引き続きそのまま使用することができます。 万一、使用中の機器にPCBの微量混入が確認されましたら「電気事業法」に基づき、所轄の経 済産業局にお届けいただく(4項「関連法規について」を参照ください。)とともに、漏油等の不具合が発生しないよう引き続き日常点検を実施ください。また、PCBの微量混入が確認された機器を一旦電路から取り外した場合には、新たに使用することは禁止されております。

2. メンテナンス(油交換、注油等の油取扱い作業上の注意)について

1) 微量PCBの混入が確認された機器の場合、また、その可能性のある機器については念のため、メンテナンスされる際には、機器に使用されている電気絶縁油等の取扱いを以下のようにお願いします。
① 油交換作業により抜き取った油は密封した容器に入れて次記3項に従って保管する。
② 新たに補充した油は、使用量、油メーカー、規格、注油した作業日等を記録し保管する。 なお、新たに補充する油は、油メーカーから事前にPCB不含証明書を入手する。
③ 油の抜取り作業に使用した器具、ウエス、ゴム手袋および汚染された保護具等も次記3項に従って保管する。なお、調査のために抜き取った油がある場合についても同様に取扱う。

2) 上記1)以外の機器の場合
① 油交換作業により抜き取った油は産業廃棄物として処理可能。
② 新たに補充する油は、油メーカーから事前にPCB不含証明書を入手する。

3. 保管について

PCBの微量混入が確認された機器を電路から取り外した場合には、下記に従って保管してく ださい。
また、PCBの微量混入の可能性は否定できないが未確認のものは、これに準じた適正な処置を行うことが適切です。
(「廃棄物処理法;第12条の2第2項」、「廃棄物処理法施行規則;第8条の13、第8条 第2項」、「PCB使用機器の取扱いについて(平成12年7月通産省機械情報産業局電気機器課)」)保管する際は廃棄物処理法に従うほか、次の注意事項に従った取扱いをお願いします。

1) 識別表示
次の表示を行って一般の機器と区別する。
微量PCBの混入が確認された機器であることの表示(又は可能性のある機器であることの表示)

・数量(個数、質量、容量 等)
・管理責任者の表示(氏名、連絡先等)
・保管を開始した年度
・処理完了期限(2016年までに処理することを表示)
・機器の問い合わせ先(メーカー名等の連絡先)
・「廃棄物処理法」「電気事業法」いずれかの法的手続きの処理を行ったことの表示

2) 機器の隔離
対象となる機器は一般の廃棄処理とは区別し、当該機器の絶縁油が飛散し、流出し、およ び地下に浸透し、並びに悪臭が発散しないように隔離して保管する。
また、保管責任者および管理者以外が機器の保管場所に立ち入れないように仕切りを設ける。

3) 漏洩防止の措置
保管中のものにあっては、密封した容器への収納、浸透し難い材質で製作された堅固な容器に収納するなど、腐食による漏洩が起きないようにする。

4) 火災予防の措置
指定数量(第4類第3石油類の場合は2000㍑)以上の絶縁油を保管する場合、消防法に従った保管場所の位置、構造、設備等の技術上の基準に従う必要がある。措置の詳細については所轄の消防署に確認する。

5) 点検
保管中の機器は定期的に点検を行って、漏洩等による汚染や紛失等の防止に努める。
なお、点検結果を記録するとともに機器の廃棄処理が完了するまで保管する。

6) その他
廃棄処理を行う場合は内容物の性状、量等についての情報を委託先に提供し、法的に認可された処理技術によって処分する。または処分されるまで保管する。

4. 関連法規について

現在使用中および使用を停止予定の電気機器は、取扱いによりそれぞれ法の適用(規制)が異なります。 法の適用により事業者責任が課せられますので、十分に注意して関連する法に従った取扱いをお願いします。

① PCB混入が確認された場合には、法*2,*3,*4に従った届出が必要となります。現在使用中の機器は継続使用が可能ですが、一旦電路から取り外した場合には、新たに電路への接続は出来ません。なお、廃棄時には法*1,*2に従った処理が必要です。
② PCB混入が確認されなかった場合には、法*2の適用は受けず、廃棄時も産業廃棄物として処理可能です。
③ また、PCB混入の可能性を完全には否定できないとされる機器については、PCBを含有しないことが確認されるまでの間はPCB廃棄物と同様に適正な処置を行うことが適切です。

*1 「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」
(最終改正:平成15年6月18日法律第93号) 第12条の2第2項
*2 「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」
(平成13年7月15日施行)
*3 「電気事業法施行規則」
(平成13年6月29日経済産業省令第180号)第19条第11号
*4 「電気関係報告規則」
(平成13年10月15日改正)第4条15号の2

(本件に関するお問合わせ先)
営業部 営業総括担当
TEL:082-218-1304
FAX:082-286-3420